2025年が始まりました。「大学の4年間は人生の基礎を築く時間」という言葉には、単なる学業だけでなく、新しい挑戦への期待が込められています。研究、留学、社会貢献、インターンシップなど、少しでも興味を持ったことには積極的に挑戦することが、未来の自分への最高の投資となるでしょう。
年明け早々、湯布院温泉エリアにある本学の研修施設「FITセミナーハウス」を訪れました。広々とした和室やサンデッキからは雄大な絶景と満点の星空が望め、レストラン「オアシス」の美味しい料理、温泉付きの大浴場も完備された、学びと癒しが融合した特別な空間です。本学学生は一泊二食付きで3000円という特別価格で利用できる、貴重な施設です(→FITセミナーハウスの詳細はこちら)。
キャンパスでは珍しい景色を眺めることができました。本学キャンパスに雪が積もり、一面の銀世界に。地面の凍結に注意を払いながら、早朝の静かな時間帯に写真を収めました。普段とは異なる表情を見せるキャンパスの風景は、新年の清々しさを一層際立たせていました。
研究活動では、九州大学大学院医学研究院薬理学分野の久場敬司先生の研究室でセミナーを開催する機会を得ました。私からの研究紹介に加え、久場研究室のスタッフ・大学院生の方々との研究交流は、専門分野の垣根を超えた新たな視点と刺激を与えてくれました。セミナー後の懇親会でも、さらに深い議論と交流を深めることができました。
教授室では、観葉植物のドラセナの開花を迎えました。夕方から夜にかけての1-2時間という限られた時間で一気に咲き誇り、甘い香りで部屋を満たします。数年に一度しか咲かないと言われる中、毎年開花する当研究室のドラセナは、自然の不思議さを教えてくれる大切な存在であると同時に、植物進化の神秘を感じさせてくれます。
卒業論文指導も本格化しています。私はWordの校閲機能ではなく、あえてシャーペンと消しゴムを用いた手書きの添削を行っています。これは、学生が修正案を自ら読み解き、文章を自分の言葉で改善するプロセスを大切にしたいからです。ChatGPTの時代だからこそ、言語化のトレーニングとしての卒論作成の意義は大きく、考えを形にする力を身につける貴重な機会となっています。

そしてまた、FIT-Tech(Top Engineer Challenge)プログラムも本格的に始動しました。本学が新たに導入した「FIT-Techプログラム」は、学部4年間と修士2年間を一貫して学ぶ教育システムです。このプログラムでは、学部3年の後期から研究室に早期配属され、実践的な研究活動を開始します。3年半にわたる研究経験を通じて、基礎から応用までの研究スキルを身につけていきます。現在、当研究室には2名のFIT-Techプログラム生が所属しており、細胞培養、RNA抽出、ウエスタンブロット解析などの技術を習得しながら、大学院での研究に向けて基礎力を高めています。もちろん、FIT-Techプログラム生だけでなく、仮配属中の学生も早い段階から研究に取り組むことを歓迎しています。研究の面白さを多くの学生に実感してもらえればと思います。
冬の寒さが続く中でも、研究・教育活動は着実に進展しています。研究室メンバー全員が、この一年を通じて大きく成長できることを願っています。新春の輝きとともに、確かな進歩の足跡を刻んでいく、そんな充実した1月となりました。
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