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高校生・受験生の皆様へメッセージ

  • 執筆者の写真: Akagi Lab
    Akagi Lab
  • 2022年2月11日
  • 読了時間: 3分

更新日:3月30日

■ ある授業の記憶

私が高校生だったころ、2人の生物の先生がいました。

一人はアホロートル(ウーパールーパー)を研究している先生。もう一人はペンギンを研究している先生。どちらも「高校の先生」とは思えないほど、本物の研究者でした。授業中、先生たちは教科書の内容だけでなく、自分の研究の話をしてくれました。なぜアホロートルは手足を切っても再生できるのか。ペンギンはどうやって極寒の環境に適応しているのか。入試には出ない話ばかりでしたが、私は夢中になって聞いていました。そのような授業を受け


「自分もいつか、こんな研究がしたい。」


そう思うようになりました。その憧れが、私を研究者の道へと導いた原点です。


■ 自己紹介

改めまして、福岡工業大学 工学部 生命環境化学科の赤木紀之です。私は横浜市立大学で理学を、東京大学大学院で医学を学び、米国Cedars-Sinai Medical Centerでの研究を経て、金沢大学医学部で研究キャリアを積みました。理学部、医学部、工学部と分野は変わりましたが、一貫して取り組んできたのは、幹細胞生物学と血球分化の分子メカニズムの理解です。2020年に福岡工業大学に着任し、赤木研究室を開設しました。基礎研究から臨床応用までを行き来する視点を大切にしながら、生命現象を分子レベルで考え抜く研究に取り組んでいます。


■ 日本の研究力は、今ピンチです

皆さんの身近な人の中にも、がんを経験した方がいるかもしれません。実は今、がんの新しい治療法や薬の多くは、海外の研究機関や企業から生まれています。日本はそれらを買う側になっています。でも、もし日本の研究者が新しいがんの薬を開発できたら、どうなるでしょうか?世界中の患者さんがその薬を必要とし、世界中からお金と感謝が日本に集まってくるかもしれません。その資金が、日本の医療や教育、社会全体をより豊かにする力になるかもしれません。


資源に乏しい日本にとって、科学技術の力と、それを担う人材こそが国の競争力の源泉です。だからこそ、若い皆さんに「知的好奇心を探求する力」を身につけてほしいと、強く思っています。


■ 大学は「知る喜び」を探求する場所です

高校までの勉強は、どうしても入試のための勉強になりがちです。正解を覚えて、点数を取るための学び。それ自体を否定するつもりはありません。でも、大学での学びはそれとは根本的に違います。


大学は「なぜ?」を追いかける場所です。誰も答えを知らない問いに向き合い、自分の頭で考え、実験し、失敗し、またじっくり考える。その繰り返しの中に、知的好奇心を探求する本当の面白さがあります。


■ 世界に飛び出すと見えてくるものがあります

私はかつて、アメリカのCedars-Sinai Medical Centerに研究留学しました。そこで印象に残っているのが、指導教授との週1回の1対1のミーティングです。研究の進捗を議論するだけでなく、「生活は大丈夫ですか?困っていることはありませんか?」と、外国人留学生である私の生活まで気にかけてくださいました。研究者としてだけでなく、一人の人間として向き合ってもらえたその経験は、今も忘れられません。


海外に出ることで、研究に対する姿勢や人との関わり方など、日本にいるだけでは気づけないことがたくさん見えてきます。ぜひ、多くの若い方に海外を体験してほしいと思っています。


■ 4年間で、何か一つ「自分のもの」をつかんでください

研究室で実験を重ねる中で、学生たちが少しずつ身につけていくものがあります。それは、「自分の頭で考える力」です。うまくいかない実験と向き合い、原因を考え、次の手を自分で考える。その経験が、社会に出てからも必ず生きてきます。


大学合格はゴールではなく、スタートラインです。入学したら、ぜひ「知的好奇心の探求」を思い切り楽しんでください。


講義室や研究室で皆さんにお会いできるのを楽しみにしています。


福岡工業大学工学部

生命環境化学科 教授 

赤木紀之 博士(医学)





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