【就活生必見】「やりたいこと」の見つけ方|業務内容ではなくビジョンを語ろう
- Akagi Lab

- 1月14日
- 読了時間: 7分
更新日:1月15日
【この記事で分かること】
✅ 就活で問われる「やりたいこと」の本当の意味
✅ 「業務内容」と「ビジョン」の決定的な違い
✅ ビジョンを見つける3ステップ
✅ 深掘りする「なぜ×5回」の技術
執筆者
赤木紀之|福岡工業大学 教授
専門:幹細胞生物学、STAT3、C/EBP
読了時間:6分
「あなたのやりたいことは何ですか?」 もしあなたが面接でこう答えたら、どうなるでしょうか? 「安心・安全な医薬品を作りたいです」 面接官の心の声: (それは業務内容だよね。で、あなたは何を成し遂げたいの?) 実は、多くの就活生が同じ間違いをしています。 この記事では、面接官を唸らせるビジョンの見つけ方を解説します。 読了後、あなたの志望動機は別次元になります。 |
【1】はじめに:多くの学生が陥る「落とし穴」
大学生の就職活動で「あなたのやりたいことは何ですか?」と聞くと、多くの学生がこう答えます。
「安心・安全な医薬品を開発したいです」
「品質の高い食品を作りたいです」
「人々に喜ばれる化粧品を届けたいです」
もちろん、これらはとても大切な仕事です。社会に必要不可欠な価値を生み出す素晴らしい職業です。しかし、面接官が本当に聞きたいのは、実はこれではありません。
私は多くの学生の就職活動を見守ってきました。その経験から言えるのは、上記の答えは「やりたいこと」ではなく、「業務内容」の説明にとどまっているということです。
では、面接官は何を聞きたいのでしょうか?それは、安心・安全な商品開発を通して、
- あなたは何を成し遂げたいのか
- どんな社会を実現したいのか
という問いへの答えです。これこそが「自分のビジョン」なのです。
【2】「業務内容」と「ビジョン」の決定的な違い
まず、この2つの違いを明確にしましょう。
業務内容とは:
「何をするか」という手段の説明です。例えば、「医薬品の品質試験をする」「新製品の開発に携わる」「顧客対応をする」などです。これは職務内容に書かれている事項です。
ビジョンとは:
「何を実現したいか」という目的・目標です。その仕事を通じて、自分がどんな未来を作りたいのか、どんな社会的価値を生み出したいのか、ということです。
「安心・安全な商品を作る」ことは手段です。その仕事が、自分のビジョンを実現する最短ルートだと思うから、その職業を選ぶのです。面接で評価されるのは、業務内容の理解度だけではありません。その業務を通じて、あなた自身がどんな未来を描いているかが問われているのです。
【3】なぜ「業務内容」を答えてしまうのか
では、なぜ多くの学生が業務内容を答えてしまうのでしょうか?私が学生と話していて気づいた理由は3つあります。
理由1:「やりたいこと」=「やる仕事」だと思っている
日常会話では「やりたいこと」が「したい作業」を指すことが多いため、混同してしまいます。しかし就活における「やりたいこと」は、「成し遂げたいこと」を意味します。
理由2:自分のビジョンを考えたことがない
大学までは「与えられた課題」をこなすことが中心でした。「自分は何を実現したいのか」という問いに向き合う機会が少なかったのです。
理由3:企業研究が「業務内容の理解」で止まっている
企業のウェブサイトを見て、「この会社は〇〇を作っている」という情報を集めただけで満足してしまう。その先の「なぜ自分がそこで働きたいのか」まで深掘りできていません。
【4】ビジョンを見つける3ステップ
では、どうやって自分のビジョンを見つければ良いのでしょうか?私が学生に勧めているのは、以下の3ステップです。
ステップ1:きっかけとなる経験を振り返る
まず、「なぜその業界・職種に興味を持ったのか」という原体験を思い出しましょう。多くの学生は、こんな経験を挙げます:
- 「自分が病気のとき医薬品に助けられた」
- 「肌荒れのとき化粧品に救われた」
- 「食物アレルギーで苦労した」
- 「家族が健康食品で元気になった」
これは大切なきっかけです。しかし、ここで止まってはいけません。
ステップ2:その経験から社会課題を見出す
重要なのは、その経験を通して社会を見直したとき、どんな課題に気づいたのかです。
例えば:
- 医薬品に助けられた → でも高額で手に入らない人がいることに気づく
- 化粧品に救われた → でも成分情報が分かりにくく不安だったことに気づく
- 食物アレルギーで苦労した → 対応食品が少なく選択肢が限られることに気づく
個人的な経験から、社会全体の課題へと視野を広げるのです。
ステップ3:自分が実現したい社会を言語化する
最後に、その課題を解決した先に、どんな社会を作りたいのかを言葉にします。
例えば:
- 「誰もが安心して医療を受けられる社会を作りたい」
- 「消費者が安心して使える透明性の高い化粧品業界を実現したい」
- 「食物アレルギーの有無に関わらず、みんなが同じ食卓を囲める社会を作りたい」
これがあなたのビジョンです。
【5】ビジョンを深める「なぜ?」の繰り返し
ビジョンを見つけたら、さらに深めましょう。そのために有効なのが「なぜ?を5回繰り返す」という方法です。
【例】医薬品業界を志望する学生の場合
Q1:なぜ医薬品業界に興味があるのですか?
A1:病気のとき医薬品に助けられたからです。
Q2:なぜそれが重要だと思うのですか?
A2:治療を受けられることで、人生が大きく変わるからです。
Q3:なぜ人生が変わることが大切なのですか?
A3:病気で諦めることなく、自分の可能性を追求できるからです。
Q4:なぜ可能性を追求することが重要なのですか?
A4:一人ひとりが自分らしく生きられる社会が理想だと思うからです。
Q5:なぜあなたがそれを実現したいのですか?
A5:自分自身がその恩恵を受けたから、次は自分が誰かの可能性を広げる側になりたいです。
この繰り返しを通じて、表面的な動機から、自分の深い価値観へと掘り下げていきます。
【6】ビジョンは「正解」を探すものではない
ここまで読んで、「自分には大したビジョンがない」「立派なことを言えない」と不安になった人もいるかもしれません。しかし心配は無用です。ビジョンに「正解」はありません。
大切なのは、あなた自身の経験と価値観に基づいた、あなただけの答えです。壮大である必要も、社会全体を変えるスケールである必要もありません。
例えば:
- 「自分の地元で、安心して子育てできる環境を作りたい」
- 「働く人が心身ともに健康でいられる職場を実現したい」
- 「情報格差で不利益を受ける人をなくしたい」
こうした「身近だけれど、確実に誰かの役に立つ」ビジョンも、十分に価値があります。むしろ、自分の経験に根ざしたビジョンの方が、リアリティがあり、説得力があります。
【7】就職活動は「自分を見つける旅」
就職活動は、確かに大変です。エントリーシート、面接、企業研究...やるべきことは山ほどあります。しかし、就職活動は単なる「企業選び」ではありません。それは、自分のビジョンを見つけ、言語化するための、とても良い機会なのです。
「自分は何を大切にしているのか」
「どんな未来を作りたいのか」
「どんな人生を歩みたいのか」
これらの問いに向き合うことで、あなたは単に「就職先」を見つけるだけでなく、「自分自身」を見つけることができます。
そして、その答えは、就職後も、転職を考えるときも、人生の岐路に立ったときも、あなたを導く「道しるべ」になります。
【8】おわりに
業務内容ではなく、ビジョンを語る。これが就職活動における第一歩です。
きっかけ → 社会課題への気づき → 自分のビジョン。
この流れを自分の言葉で語れたとき、あなたのビジョンには深みと説得力が生まれます。
そして何より、あなた自身が、自分の選択に確信を持てるようになります。赤木研究室では、学生一人ひとりが自分のビジョンを見つけ、それを実現するためのキャリアを歩めるよう、全力でサポートしています。就職活動に悩む学生の皆さん、焦らず、じっくりと自分と向き合ってください。
あなたのビジョンは、必ず見つかります。
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